少女漫画の最高峰・萩尾望都の世界
少女漫画と言うと、「どうせ中学生や高校生の恋愛モノでしょ?」と軽んじて考えている男性も多いです。
しかし、中には、単なる恋愛モノとは言えない傑作もたくさんあるんですよ。
少女漫画の神様と呼ばれている萩尾望都先生の作品なんかがそう。
流れるように美しいイラストと、独創的な展開、詩的な台詞が特徴的。
「きみに愛される夢はすてきだった さめたくない」
「できなかったことを悔やむのは女をくどきそこねた言いわけのようなもんだよ」
など、数々の名台詞、名作が生まれています。
デビュー作は1969年に「なかよし」で発表された『ルルとミミ』。
この頃は、子供向けの可愛い漫画が中心でした。
1972年から別冊少女コミックに連載された『ポーの一族』の頃から、望都作品らしさが出てきます。
『ポーの一族』では、永遠に子供である子供を描きたいと、17世紀ヨーロッパの吸血鬼伝説が描かれています。
望んでもいないのに長い時を生き続ける少年の苦悩や愛が描かれました。
『ポーの一族』と同時に連載されていたのが『トーマの心臓』。
ドイツの寄宿制ギムナジウム(高等中学校)が舞台。
ギムナジウムのアイドルだったト間が転落死したところから始まります。
愛だけでなく死を描いた作品は、単なる学園モノとは言えません。